デジタルデータ集中排除法

2018年のダボス会議では、デジタルデータの保有量で他を圧倒する巨大なIT(情報技術)企業に批判の矛先が向けられた。

 「デジタルデータは21世紀(経済)の原材料。それが米国の大企業に集中している。人びとに繁栄をもたらすためにはデータは皆で共有されるべきだ」。(ドイツのメルケル首相)

 「ネット広告やデータ提供で稼ぐプラットフォーマー企業の独占化が進んでいるのは危険」(ジョージ・ソロス氏)

米国のIT企業は、データ保有を規制すると、AI技術の発展がが阻害されると反論するが、 21世紀の経済活動に不可欠な資源になったデータを囲い込むのではなく、各国・地域でいかに共有するかが欧州諸国の大きな論点になっている。メルケル氏が「共有」の重要性を訴えたように、欧州ではデータの保護とビジネスへの活用との両立を図る制度作りが進む。

我が国でも、早急に以下の論点を検討する必要があろう。

デジタルデータ利用促進法

① 企業が保有する消費者行動に関する国内のデータは、当該企業が活動する国の政府が請求した場合は、プライバシーに係る部分を除き、政府に提供しなければならない。ただし、政府間において相互主義の原則が確立されていないときは、当該企業は請求を拒否することができる。

② 国内の企業は、前項のデータに関し、政府に提供を要請することができる。ただし、企業間においてデータ提供の相互主義の原則(契約)が確立されていることを確認したあとでなければ、政府は、これを提供してはならない。

③ 企業間において、データ提供の相互主義の原則(契約)が確立されていない場合は、政府の定める対価を払うことにより提供を受けることができる。政府の受け取る対価の一部は、原データの保有企業に支払わなければならない。

④ 政府は、企業によるデータの保管の安全性について、これを確認し、必要な場合は適切な勧告をしなければならない。