宗教法人の情報公開に関する法律

 

 宗教法人は、その巨大な施設にたいして固定資産税や都市計画税などを免除されており、その営む営利事業についても有利な課税条件が与えられている。しかし、宗教施設を利用してもっぱら政治活動や選挙運動をおこなったり、租税回避地を利用して営利事業をおこなったりする疑惑があり、本来の趣旨を逸脱しているという批判が根強い。また、入会の勧誘がしつこく、退会にあたって嫌がらせが報告される事例も後を絶たない。

カルトまがいのものもあり、魂の救済というよりも資金稼ぎの手段として悪用されている宗教団体もある。京都や奈良の有名寺院は、拝観料の名のもとに徴収した莫大な利益をため込み、これを銀行、サラ金などに預けて利子を稼いでいるものも少なくない。反社会的組織に乗っ取られ、脱税の隠れ蓑となっている宗教団体も散見される。

 

  国から特段に有利な待遇を受けている以上、経営内容の見えない宗教団体の全貌を明らかにしてこれを国民に公表することが急がれている。フランスの反カルト法など、海外の法制を参考にして、以下のような情報公開法を制定してみたい。

 

 (要綱)

 

1 宗教法人の職員または信者は、税の優遇措置を受けている宗教施設またはその通信設備を利用する選挙運動(公職選挙法または国民投票法の選挙運動)を行ってはならない。宗教施設またはその通信設備を利用して、信者に対し施設外において選挙運動を行うよう指示、教唆または示唆してはならない。

 

2 宗教法人の行う営利事業と非営利事業の経理は、別に定める宗教法人経理規則にのっとり明確に区分しなければならない。その経理は、公認会計士の監査を受けなければならない。(不正な監査をおこなった公認会計士は、処分の対象となる)

 

3 経理の内容は、別に定める様式により半年ごとに所管の自治体に報告しなければならない。報告を受けた自治体は、これを一般の閲覧の用に供するものとする。自治体は、これに関する質問権および立ち入り調査権を有するものとする。

 

4 前項の財務報告において、宗教団体(実質的にその支配下にある団体を含む)は、宗教活動による以外の収入はないことを誓約しなければならない。

 

5 宗教法人は、国内外を問わず、営利企業に投資もしくは融資またはこれに類する財務活動をしてはならない。

 

6 入会の勧誘にあたっては相手の意思に反してしつこく勧誘してはならず、退会にあたっては暴力、嫌がらせなどこれを物理的にも心理的にも妨げる行為を行ってはならない。

 

7 信者に対し、その宗教にかかる物品を購入または販売するよう強要し、または目標額を示すなど心理的な圧迫を加えてはならない。宗教法人に対する寄付、布施その他の名目を問わず、信者の資金の拠出についても同様とする。

 

8 宗教指導者による宗教教義の説明を伴わない宗教施設や庭園の拝観の収入に対し、20%の特別消費税を課すものとする。

 

9 所管の国または自治体は、本法律に違反する行為に関する通報を受け付け審査する機関として、宗教法人通報担当組織を設け、その通報受付要領を定期的に広報するものとする。受け付けた通報は、立ち入り調査など必要な調査を行い、違反の事実が確認された場合は、すみやかに勧告を行うとともに、その旨を官報または公報に掲載するものとする。

 

10 所要の罰則を設ける