公職者の重国籍禁止法

 

海外生活する日本人家庭が増えるに伴い、重国籍を持つ国民も増えてきた。例えば、米国は属地主義の制度を採用しているので、米国で生まれた日本人の子供は自動的に米国籍を保有することになる。

わが国では、22歳に達する前に(20歳以降に重国籍となったものは2年以内に)いずれかの国籍を選択しなければならないこととされている。

しかし、この手続きを忘れているものも少なくなく、こうした場合には、忠誠の対象が分裂することになり、公職者については重大な問題が生じかねない。

よって、公職者の忠誠を日本に絞るため、重国籍禁止法を制定する必要が生じる。

 

法案概要

1 公職者(特別職および一般職公務員をいう)は、重国籍を持たない日本国民でなければならない。

2 重国籍をもつ日本国民は、公職の候補者になることができない。

3 重国籍を持つ公職者は、この法律の施行後1年以内に他の国籍を放棄し、日本国籍を選択しなければならない。

4 この法律の施行後1年を経過した時点で公職にある重国籍者は、その公職を失う。

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なお、公務員の国籍条項について、ウィキペディアは、次のように記載している。

1953年3月25日に内閣法制局の「法の明文の規定が存在するわけではないが、公務員に関する当然の法理として、公権力の行使または国家意思の形成への参画にたずさわる公務員となるためには、日本国籍を必要とするものと解すべきである」とする見解(「当然の法理」)が示し、国家公務員について日本国籍を要件とするようになり、地方公務員も定型的な職務に従事する官職を除き、日本国籍を必要とするようになった。このような見解が出されたのは、いわゆる内地戸籍法の適用を受けない者につき、日本国との平和条約の発効により日本国籍を失う(これにより平和条約国籍離脱者が現れた)という行政解釈がされたことに伴い、外地出身の公務員の身分について疑義が生じたことが背景にあるとされている。この見解により、外地出身者は自動的に公務員身分を喪失することはないものの、一定の官職に就くことはできないこととされた。」

地方公務員については、外国籍の者の採用を認める自治体が増えているが、「公権力の行使」に該当する職務かどうかの判断は自治体に任せられている。しかし、生活保護の認定などは、基準に該当するか否かの定型的な業務ではなく、「公権力の行使」とすべきであろう。各自治体に判断をゆだねるのではなく、総務省が当該職務の規定を明らかにして通達すべきである。